受験やテストなど、
問題を解く、ことを前提とした場合、
国語もこたえはありますよ。
「ひとつ」の答えがありますよ。
というのが前回の話でした。
「こたえがある系」のことはわかりました。
では、
「こたえがない系」はどうなんですか!!というと。
「感想を書く」とか
「考えを書く」系のものがそれにあたります。
例えば
「運動会」について作文を書きましょうね。と。
このときに、うまい作文のポイントって、
「時系列にしない」
「自分の感動した(=心が動いた)ポイントに焦点当てる」
なんですけどね。
なんなら、
「昼に食べたお弁当の唐揚げが本当に美味しかったのだよ」
に焦点を当てて800字書き上げてきても、
わたしならイイネ!!をしますね。
「運動会で」
「こんなことがあって」
「こんな人たちと」
「こんな気持ちで」
食べたから美味しかったんだよ!!
などをくっつけて、
きちんと「運動会」というテーマに沿っていれば。
なんならなんなら!!
「おれは運動会になんて出たくなかったんだよ」
だっていいとわたしは思うわけ。
「それがどうしてなのか」
「自分にとって運動会ってどんなものなのか」
「それで当日運動会に出て、こんなことがあって、こんなことを感じて……」
などなど、きちんと説明ができていれば。
上の例はどっちもなかなかアウトローだとは思うけれど、わたしは個人的にOKしてしまうだろうな。
実際に、読書感想文コンクールで、ニッチなところに焦点を当てて書いたら入賞、という例は多々ありますね。わたしも作文や読書感想文を指導する場合は、
「あなたの心の動きがいちばん大きかったのはどこなのさ」
を対話の軸にして話を進めていきますね。
話ずれました。
これ、
「テーマに沿っていれば」
ってところがミソでして。
何を感じても何を考えてもそれは自由〜♫
なんですけど、
やっぱりそこでは、
「条件にあってますかー!!」
が問われるわけです。
まあ単なる運動会の作文なんかだとまあ、そりゃみんな運動会について書きますぜって話なんだけれども。
これが、小論文になったら。
大学受験において、
「事前に課題の文章が提示され、それに基づく考えを書きなさい。」
などと出された場合ね、
「課題文、テーマは読み取れましたか」
「課題文の内容をしっかり理解できていますか」
「自分の意見を論理的にわかりやすく伝えられていますか」
あたりがポイントになります。
感じることも考えることも自由〜♫
ではあるんだけど。
何を聞かれている?
何を求められている?
それをしっかり読み取って、
それについての自分の考えをまとめあげて、
読む人がわかるように、しっかり論理的に書く
必要があるわけです。
作文のところで、
アウトローな答えもOKにしてしまうだろうな、と書きましたが、
「運動会について書こう」なのに、
「昼の唐揚げが美味しかった。わたしは唐揚げが大好きだ。肉の中では鶏肉がいちばんだ。特にむね肉で揚げたものがおいしい。あのジュワっとした肉汁、母が揚げているときの音からして食欲をそそる。」
と、運動会のことがまるで伝わらない内容ならそりゃ✖️なわけですよ。
当たり前じゃーん!!と思われるでしょうが、
これ、書いているうちにズレていることに本人は気づきにくいもの
なので注意が必要なんです。
採点していると、結構テーマずれな文章って多いものです。
つまりですね、
「答えがない系」は、
「『ひとつの』『きまった』答えはない、
んだけど、
『書く内容の方向性はある系』」
ということになります。
感想を書きなさい、なのか、
体験や感想、心境を書く、作文なのか、
意見と論拠を明確に論ずる、小論文なのか。
それぞれ違いはあるにせよ、
求められていることを読み取る力と、
そこから自分なりの考えを構築する力と、
それを相手にわかりやすく伝える力
は必要なわけです。
感じることも考えることも自由〜♫
だけど、
それを「伝える相手がそこにいる」ことを
想定する必要は、あります。
(これって生きていく上でも大事なスキルですよね)。
もうちょっと続きます。
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